猫の予防接種

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各種予防接種

定期的な予防で、ネコちゃんを守りましょう!

猫に感染するウィルスによる伝染病や寄生虫には危険なものがたくさんあり、抵抗力のない子猫の場合、重篤化しやすくなります。
どんなウイルスや寄生虫がネコちゃんを狙っているのか正しい知識を学びましょう。

ワクチン接種のタイミング

最終接種から年1回の接種
(接種時期は特にありません)
子猫(8〜9週齢以上)は3〜4週間隔で2回。基礎免疫力をつけるためには、最終接種から1年後のワクチン接種が大切。
接種時期:5月〜12月
蚊の活動開始1ヶ月以内〜
活動終了後1ヶ月以内まで毎月1回
年2回推奨
初年度年3回
翌年以降は年1回
年中予防
3ヶ月に1回

3種混合ワクチンで予防できる病気

この病気にかかる猫は非常に多く、風邪によく似たくしゃみ、鼻水、軽度の発熱などの症状を起こします。口の中に潰瘍、水疱ができるのが特徴で、子猫の場合は他の病気との合併症により症状が悪化し、死亡することもあります。

感染猫のくしゃみや咳により感染します。いわゆる”猫風邪”と呼ばれる病気で、くしゃみ・鼻水・咳のほか、口内炎や結膜炎などが主な症状です。重症になると死亡することもあります。

猫パルボウイルス感染症とも言います。感染猫の排泄物や、土中にいるウイルスから感染することもあります。高熱・嘔吐・激しい下痢を繰り返し、子猫の場合は、きわめて死亡率の高い病気です。

5種混合ワクチンの接種で予防できる病気

主に感染猫との接触でうつります。結膜炎が代表的な症状ですが、くしゃみ・鼻水・咳や肺炎を起こすこともあります。重症になると死亡することもあります。

唾液中にウイルスが多く含まれ、グルーミングやケンカなどで感染します。
感染初期に、発熱や元気がなくなるなどの症状が見られ、その後、数ヶ月〜数年を経て発症します。著しい免疫力の低下・貧血・白血病・腫瘍など、様々な病気を引き起こし、3年以内に80%が死亡します。

5種混合ワクチンの接種で予防できる病気です。

ワクチンの接種をしておくと安心な病気

感染初期は無症状であることが多いため、感染に気づきにくいのが特徴です。感染後は、徐々に免疫機能が低下し、治りにくい口内炎や歯肉炎等がみられるようになり、この状態が数ヶ月〜数年つづきます。さらにエイズ期まで進行すると、激しい体重減少、貧血、悪性腫瘍等があらわれ、多くの場合数ヶ月で死亡します。

蚊が媒介して感染します。発症すると、呼吸困難・咳・嘔吐などの症状がみられ、まれに突然死を招くこともあります。
ノミは激しいかゆみの原因となり、その部位をひっかくことでアレルギー性皮膚炎を引き起こす場合があります。
ミミヒゼンダニは耳の中に寄生し、激しいかゆみを引き起こします。
回虫の卵を食べたり、感染した母猫の授乳からも感染します。 一度も外に出たことがない子猫でも、安心はできません。特に子猫の場合、下痢や腹痛、発育不良を起こすことがあります。

生まれたばかりの子猫は、母乳(初乳)中に含まれる母猫からの免疫(移行抗体)が、さまざまな病気から守ってくれますが、この移行抗体は日ごとに減少し、生後数ヶ月かけて徐々に消失してしまいます。
そのため、子猫でもしっかりワクチン接種を行う必要がありますが、一方で、移行抗体が残っている時期は、ワクチンを接種しても効果が十分に発揮されないため、何回かの追加接種が必要となります。子猫時代に接種する初めてのワクチンは、生後2~3か月以降から始め、2~3回のワクチン接種を行うのが一般的です。成猫は1年に1回の接種になります。 より確実に免疫を作るために、初回の接種後、約1ヶ月後に2回目の追加接種が行われます。子猫は、生後2~3ヶ月ぐらいに最初の接種を行います。初乳を飲んでいない、親がわからなかったり、感染リスクが非常に高いなど状況によっては生後1ヶ月から接種を始める場合もあります。

接種前に気をつけるべきことは?

ワクチン接種するときは、元気で健康なときに受けましょう。なぜなら、ワクチン接種がもたらす身体への負担は小さくないからです。状態によって、期待する免疫がつかなかったり、体調が悪化する場合も珍しくありません。
おうちでしっかり観察して、元気のある健康な状態のときに病院へ連れて行きましょう。

接種後に気をつけるべきことは?

どんなに体調が良くても、ワクチン接種後に、熱が出たりぐったりするといった副反応が起きる場合があります。ワクチン接種はなるべく午前中に済まし、午後もおうちで見ていられるようにしてあげてください。
副反応は、接種から数十分~数時間後に見られることが多いです。接種後に以下のような反応が起こり、様子がおかしいと感じたら、躊躇せず動物病院に電話するようにしてください。
・元気・食欲の低下、軟便・下痢・吐き気がないか
・顔のむくみ・腫れ・痒み
・呼吸の異常・体温低下・貧血・よだれ・ふるえなど
・ぐったりする・倒れる

「ワクチンって?」

ワクチンとは感染症を予防するために病原体を無毒化または弱毒化した薬液のことをいいます。ワクチンを身体に接種すると、感染症に対する免疫力をつけることができます。その子が持つ免疫力によって違いますが、ワクチン接種により症状が出るのを抑えるもので、感染しても軽症ですみ、命を落とすことを防げるというものです。

室内飼育だから接種しなくても平気!ではありません

飼い主さまはもちろん、来訪者や、多頭飼育中のどうぶつ、または靴や衣服など、あらゆる方法で感染する可能性があるため、室内飼育だからといって安心はできません。外出中に感染どうぶつに触れてしまったり、排泄物を踏んでしまったりすることで、家の中に感染源を持ち込んでしまう場合があります。
完全室内飼育でも、予防のためにワクチン接種をしましょう!

猫ちゃんのワクチンの種類

① 猫ウィルス性鼻気管炎(猫ヘルペスウイルス感染症)
② 猫カリシウイルス感染症
③ 猫汎白血球減少症
④ 猫クラミジア感染症
⑤ 猫白血病ウイルス感染症
⑥ 猫免疫不全ウイルス感染症(猫エイズウイルス)
⑦ 狂犬病

これらは3種ワクチン、4種ワクチンといったように、組み合わさって混在したもの(混合ワクチン)が製剤化されているため、何回も病院に通って何本も注射を打つ!というものではありません。
このうち①②③は、すべての猫に接種することが推奨されており「コアワクチン」と呼ばれています。これらの病気は非常に感染力が高いうえ、蔓延している地域も多いため、室内飼いであっても接種しておくことが望まれます。他は「ノンコアワクチン」と呼ばれ、地域やライフスタイルによって、接種するかどうか考えます。
一般的には、他の猫と接触する機会がある場合は、3種ワクチン以上の種類を接種することが望ましいと言われています。獣医師に、ご自身の猫の生活環境について相談し、その環境に合ったワクチンを選びましょう。
ちなみに、⑦の「狂犬病」は、人間を含めてすべてのほ乳類に感染する感染症です。犬のように接種は義務付けられていませんが、海外へ行く場合には、猫も狂犬病ワクチンの接種を検討する必要があります。

3種混合ワクチンの接種で予防できる病気

猫クラミジア感染症

主に感染猫との接触でうつります。結膜炎が代表的な症状ですが、くしゃみ・鼻水・咳や肺炎を起こすこともあります。重症になると死亡することもあります。

猫ウイルス性鼻気管炎(猫ヘルペスウイルス感染症)

感染猫のくしゃみや咳により感染します。いわゆる”猫風邪”と呼ばれる病気で、くしゃみ・鼻水・咳のほか、口内炎や結膜炎などが主な症状です。重症になると死亡することもあります。

猫白血病ウイルス感染症 (死亡率が高い)

唾液中にウイルスが多く含まれ、グルーミングやケンカなどで感染します。
感染初期に、発熱や元気がなくなるなどの症状が見られ、その後、数ヶ月〜数年を経て発症します。著しい免疫力の低下・貧血・白血病・腫瘍など、様々な病気を引き起こし、3年以内に80%が死亡します。
5種混合ワクチンの接種で予防できる病気です。

予防接種

フィラリア

実はわんちゃんと同じく、猫ちゃんもフィラリア(犬糸状虫)に感染します。わんちゃんと同様、フィラリアの幼虫を吸血した蚊に刺されることによって体内に侵入し、成長した成虫は肺や心臓の血管に寄生し発症します。
猫ちゃんはフィラリアの寄生数が少なく、多くの場合で症状が乏しく、また検査などによる診断が難しいため、発見が困難な病気です。
恐ろしいのは、症状が現れたときにはすでに体は危険な状態で、命が脅かされているということです。最近の調査報告では、フィラリアにかかっている子は以外と多く、室内だけで生活していても感染していることがわかっています。
環境中に蚊がいるところで生活している猫ちゃんは、要注意です。

ノミ

猫に寄生するノミは「ネコノミ」と呼ばれています。名称に「ネコ」とついていますが、猫だけではなく、犬や人にも危害を加えることもある厄介な害虫です。ネコノミは春から夏に最も繁殖しますが、室内なら季節を問わず繁殖します。繁殖力、生命力ともにとても強く手ごわいネコノミですが、しっかりと対策をし、その被害を最小限に食い止めることが重要です。

ダニ

家の中にはダニが無数に存在します。ダニは環境が整うと爆発的に繁殖し、人間にとってはアレルギー症状を引き起こす原因になり得ます。もちろん、猫にとってもダニは大敵です。ダニは、湿度60%以上(より最適なのは、60~80%)で、温度が25~28度、酸素があり、カビやフケ、アカやダニの死骸、食べかすなどがあればどこでも繁殖してしまいます。

ダニの寄生による感染症

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)

マダニが媒介する感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」。2013年以降は渡航歴のない方が国内で発症した例が確認されており、人間、犬、猫の区別なく感染するおそれがあります。
SFTSウイルスを保有しているマダニが哺乳類の血液を吸ったとき、吸血の際にウイルスに感染し、発症に至ります。原因不明の発熱や嘔吐、下痢などの消化器症状、倦怠感などの症状が認められますが、今のところ治療法は対症療法しかなく、有効な薬剤やワクチンはないとされます。

ライム症

マダニが媒介するボレリアという細菌の一種が引き起こす「ライム症」。筋肉痛や関節痛、頭痛、発熱、悪寒や全身倦怠感といった、インフルエンザのときのような症状を伴うことがあります。病原体が全身に拡散するに伴い皮膚症状、神経症状、心疾患、眼症状、関節炎、筋肉炎などの症状もみられるようになります。
日本国内ではまだワクチンが使用できないため、マダニが活発に活動する時期にむやみに藪に立ち入ったりしないようにしましょう。

猫ヘモプラズマ感染症

「猫伝染性貧血」と呼ばれることもあります。
病原体が猫の赤血球に感染し、それを破壊することで貧血を引き起こします。ダニやノミによる媒介、咬傷などによって感染すると考えられています。
元気がなくなる、発熱、食欲不振や脱水症状のほか、貧血による粘膜の蒼白、脾臓が大きくなる(おなかが大きくなったように見える)などの症状が見られます。
予防薬やワクチンは開発されていないため、まずは原因になりそうなことから身を守ることが重要です。

フィラリア、ノミ、ダニの寄生を予防する

フィラリア・ノミ・ダニの寄生予防には、定期的に予防薬を投与する方法があります。
5月~12月まで、背中に垂らすスポットタイプのお薬で予防します。このお薬は、フィラリアの予防以外に、ノミ駆除・回虫駆除・耳ダニ駆除も出来ます。
お薬を使うほかにも、定期的にブラッシングをしてあげることも予防の1つです。

アクセス
こにし動物クリニック
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