皮膚科
猫は体が被毛に覆われているため、すぐに気づけない病が隠れていることが多くあります。皮膚病と言っても症状や原因は様々で、自己判断で治療や処方されていない薬を飲ませると病状が進んでしまい、さらにねこちゃんに苦しい思いをさせてしまうことになります。
人間と同じように痒かったり痛かったりする皮膚病、予防できるものは日頃からの予防に努め、定期的な検診で早期発見、早期治療を心掛けてあげましょう。
こんな症状出ていませんか?
皮膚病にかかっているかもしれません。
- 皮膚が赤い
- 皮膚をよく舐める・噛む
- 毛が抜ける
- 粟粒性の丘疹や痂皮が見られる
- 頭をよく振る
- 耳を痒がる
疾患について
皮膚糸状菌症
顔面・四肢・尾部に好発し、脱毛/裂毛・フケを特徴とする皮膚病です。
他の猫・犬はもちろんヒトにも感染しうる「人獣共通感染症」であるため注意が必要です。
皮膚病が治癒したあとも真菌が環境に4ヶ月間残るため、注意が必要な皮膚病の1つです。
外部寄生虫疾患
- (マ)ダニ
屋外で過ごす猫で多く見られる「疥癬(かいせん)」は、非常に強い痒みを伴うことで知られています。
皮膚の上で病変を作るのではなく、皮膚の中に潜って炎症をおこすため強烈なかゆみを引き起こします。
同じく屋外で感染しやすい「耳ダニ」は、刺したりはしませんが耳の中を動き回るため、こちらも痒みや不快感を起こします。
- ノミ
猫につくネコノミでは、その刺傷自体が炎症を起こして痒みを生じさせるだけでなく、ノミが吸血したときに出る唾液が
アレルゲンとなり、「アレルギー性皮膚炎」を引き起こすことがあります。
アレルギー性皮膚炎を起こすかどうかは個体差があり、なかには1匹のノミが寄生しただけでも、激しい皮膚炎を起こすこともあります。
心因性脱毛
持続的にストレスを受けると過剰なグルーミングをしはじめます。
過剰なグルーミングは被毛や皮膚を傷つけてしまうことがあり、特に猫の舌はザラザラしているので脱毛/皮膚炎が頻繁に見られます。猫がグルーミングしやすい場所であるお腹・後肢・内股が好発部位として挙げられます。
環境の変化がきっかけになることが多いです。
家族が増える/引越/ペットホテルなどで別のところに預けられたり、家の中にいつもと違うものが置いてあったりと様々なことがきっかけになります。寒暖差がきっかけでこのような症状が見られることもあります。
アレルギー性皮膚炎
アレルギー性皮膚炎とは、アレルギー症状を起こす原因物質であるアレルゲンによって、体の中の免疫機構が過剰に反応するために生じる皮膚炎のことをいいます。アレルゲンの種類にはノミやハウスダスト、花粉や食物などがあります。
アレルギー性皮膚炎では、皮膚の痒みが主な症状で、ネコちゃんが体をしきりに舐めたり噛んだりする行動が見られます。症状が進行すると脱毛や小さな発疹が見られます。
食物アレルギーでは同時に外耳炎や、下痢などの消化器症状を引き起こす場合もあります。
治療について加筆しました。ご確認ください。
治療について
まずは自己判断せず、いつもと違う仕草や行動が見られたらすぐにご相談ください。
最初に必ずさせていただくのが、「問診」です。
問診ではあらゆる質問をさせていただきますが、状況を出来るだけ詳しく教えていただくことが治療にとても重要です。
- 痒みはいつからあるのか(いつから痒いのか・部位・酷くなっているのかどうか など)
- 外に出ることはあるのか・ノラ猫との接触はあるのか
- 他動物どの同居はあるのか
- ノミ・ダニの予防はしているか
など、細かく質問をさせていただいております。お気づきになられた時のお写真などもあれば拝見いたしますので、ご持参ください。
- 検査について
把握していないアレルギーがあったり、予防をしているのにノミ・ダニが発見されることもあるのであらゆる可能性を考え検査し、治療を行なっております。